メモリーと木蓮
昨日の午後、何を思ったものか、うちで碁を打っている最中に突然耳打ちしてきたちゅんちゅん。
「ママ、かなしいことだけれど、ぼくはいつか大人になってしまうから、ぼくのメモリーをちゃんととっておいたほうがいいよ」
目が点になる私。
「・・・メモリーって?」
「しゃしんとかビデオとか」
・・・はあ、なるほど。それはもちろん、ことある毎に撮っていますよ〜。足りない、という話なのでしょうか?でも、ファインダー越しには伝わらないものの方が実はもっともっと愛おしくて大事で、それをいちいち目に焼き付けておくのがけっこう大変なのですよ〜。
それにしても、いったいどこで何を聞きかじってどう頭を回しているのやら。
GWも終わり、ちゅんちゅんが小学校に通い始めてからひと月が過ぎました。我が家のリビングの窓から見える庭の木蓮も、満開です。
5月の陽射しの中で、神々しいまでに清楚な木蓮の木。
「昔、木蓮をイメージした少女漫画のキャラがいたけど、本当に輝くばかりの美しさだね」と私が言ったら、「ママの方がいいよ」とちゅんちゅん。
一瞬、おだてられたサザエさんのような気持ちになったけれど、ん?それって、「ママもそうだよ」ってこと?それとも「ママはそんなんじゃないけど、それでもぼくにとってはママの方がいいよ」ってこと?・・・こっちか!
・・・まあ、どっちでもいいです。とにかく木蓮の美しさには気持ちが華やぐし、こんなに陽射しが明るくてうちの中はあったかいし、苦手な虫もまだあんまり出て来ないし、とっても気持ちの良い春の日だから。