空のっぽと雲ひげ

サンドアートとつれづれ日記

感性の法則

 面白いサイトを見た。

http://www.youtube.com/watch?v=LZTGcIc4Tdk

う〜ん、ぐっとくるネタだ。

 これを見て思い出したことがある。

私がまだ幼稚園児だった頃、お絵かきの時間に園のみんなで「あかずきんちゃん」の物語絵を描いた。

そのほとんどが、炎天下の野原をあかずきんちゃんが必死で

てくてく歩いているものだった。というのも、みんなの画用紙には、一様に、真っ赤な太陽がぼてんとのっかっていたのだ。

「太陽が赤いなんて嘘ばっかし。ほら、見てよ。あれのどこが赤なの?」私は自信を持って、黄色い太陽をぐりぐり描いた。

心なしか、あかずきんちゃんの顔も涼しげだった。

 ところがその翌日、担任の保育士に呼び出されこう言われたのだ。

「たかこちゃん、たかこちゃんの絵がね、みんなで貼り絵を作る時の見本に選ばれたの。でもね、太陽が黄色なのはへんでしょう。太陽は赤いクレヨンで描かないとダメ。太陽を赤で描き直したら、みんながたかこちゃんの絵で貼り絵を作るよ」

 結局、自己主張のできない内気な園児は、権力に屈するしかなかった。幼い私は、課せられた二度手間に不条理を感じながらも、黙々と描き直した・・・・。

 今でも、真っ赤な太陽を描いている子どもの絵を見かけると、「ほんと?太陽が赤だなんて誰から教わったの?自分でちゃんと確かめた?」と思う私なのであった。

pict:yellow9