空のっぽと雲ひげ

サンドアートとつれづれ日記

「語りと朗読のセミナー」無事終了

先日9/13、今年の春先から準備を進めてきた「語りと朗読のセミナー」がようやく終了しました。

表現技術とお人柄ともに魅力的な出演者の方々や、信頼のおけるスタッフ陣、そして勉強熱心な参加者の皆様のおかげで、とても意義深い素敵なイベントになったと思います。

まず、イベントのオープニングは野花南コンサート。馬頭琴のソロ演奏や馬頭琴の伴奏で語る馬頭琴伝説など・・・あっと言う間の30分でした。新しい試みとしては、金子みすゞの詩をカンテレ(フィンランドの民族楽器)用に自分で作った曲を絡めながら読んだこと。正直言うと、楽しかった反面、この時点でもうすでに息切れしておりました。出演と裏方を兼任すれば、そうなることはじゅうじゅうわかっているはずだったのですが、・・・懲りない私です。

そして、セミナーでは、それぞれの講師の方が、実演や経験談を交えながら、それぞれの表現の魅力についてお話しして下さいました。

とにかくまず驚かされたのが、語りセミナーの講師 末吉正子さんの、声や体を自由自在に使いこなすエネルギッシュなパフォーマンスです。それはまさに客席を圧倒しました。また、遠藤博子さんとのタンデム語りでは、口琴演奏で参加した嵯峨くんも含め、3人の表現個性がそれぞれ作用し合って、奥行きのある物語空間を作り出していました。

続く榊さんは、軽妙なトークで聞き手を魅了。聞き手との関係性の作り方が実に巧みです。その朗読方法においても表情豊かでメリハリがあり、頻繁に客席に視線をふったりする様子は、まるで、特定の相手に喋っているかのような印象さえ受けました。また、サポート出演していただいた田中隆子さんの、温もりのある声質でありながらキレのある朗読も素晴らしかったです。

そして、プログラムの最後、質疑応答のコーナーでは、話題が言葉の表現に関する技術だけに留まらずその精神性にまで発展することもあり、修行中の身には大変ためになりました。実際、アンケートには、「質疑応答もよかった」というコメントがたくさんありました。

すっかり参加者のひとりになって、「声と言葉の力」をたっぷり楽しんだ4時間、ここで得た数々のヒントや確信を、私自身もまた今後の活動に生かして行きたいと思っています。