空のっぽと雲ひげ

サンドアートとつれづれ日記

東北旅行1

10/7(木)八戸、晴れ

 昨夜急行はまなすで出発し、早朝青森にて乗り換え、八戸へ。今回はちゅんちゅん連れということもあり、出発間際までかなりいろいろ心配していたのだけど、案ずるより産むが易し、よく喋りてくてく歩けるようになったちゅんちゅんは、文字通り「いい旅の友」であった。

 八戸到着後、とりあえず宿泊する駅前ホテルに荷物を預けに行く。本日の予定は「階上(はしかみ)」というところへ行くこと。手頃なお店で朝食を食べてから、電車を待つこと2時間。この間、ちゅんちゅんは、待合室の中にあったお土産屋さんをあれこれ物色することに専念、何度も「これ、かう〜」と笑顔でお土産の見本を持って来た。買ってやりたいのは山々だったが、朝ご飯を食べたばかりだし、これ以上荷物を増やしたくなかったので、心を鬼にしてNG出し。ちゅんちゅん、だんだん口調が強くなっていくママの様子に突然悲しくなって、声を上げて泣く。こういう時の泣き顔は、まだ、生まれたばかりの頃とほとんど同じなのだ。こみあげる笑いを堪えながら、ぎゅうっとしてよしよしする。

 とは言え、階上に向かう電車の中では、周りのおばあちゃん達から声をかけられお菓子などもいただき、ちゅんちゅんご満悦のご様子だった。

 ところが・・・。階上に向かっていたはずが、ひとつ手前の「大蛇」駅に到着する頃、携帯サイトで目的地を調べていた嵯峨くんが「こっちの方が最寄り駅らしいよ!」と言い出し、大慌てで下車することに。しかし、降りてはみたものの、・・・無人駅なんですけど。しかも離れ小島のような。たまたまホームから見える場所にいた地元のおばあちゃんにタクシーのことを尋ねると、タクシーなんてここらには来ないよーとおっしゃる。

 考えあぐねること20分。嵯峨くんが駅構内を見回しながらぶつぶつ言う。「しゅんちゃん、おとうさんくじけそうだ。ちからをかしてくれ〜」ちゅんちゅんはきょとんとして、でもなんか、ママとパパがトラブっているということは肌で感じるらしく、神妙な面持ちで答えた。「????・・・ちから、どこにいるの?」

 結局、階上の役場まで約3キロ、地道に歩いていくことにする。賛同せざるをえなかった時は全然予想していなかったのだが、けっこう上りの坂道が長かった。ちゅんちゅんは途中で疲れ果て、パパの肩車に載ったまま爆睡に入る。

 結果として、(余計なことを思いつかなければ)11時半に着いていたものが、3時間遅れの14時半に目的地到着。3人ともかなりへとへとだった。旅のさなかにこういったハプニング(今回ははっきり言って「人災」だけど)が起きるのも、ほどほどならいい思い出(教訓)である。